Box Office : 4月6日～8日の全米映画ボックスオフィスTOP5の第1位

ジョン・クラシンスキーが、妻エミリー・ブラントと夫婦共演し、自らメガホンをとった高評価の「ア・クワイエット・プレイス」が、オリジナルのホラー映画としては、まさかの史上最高の封切り成績を記録したばかりか、「ブラック・パンサー」に次ぐ、今年2018年2番めの出足の動員を達成した初登場第1位の大金星 ! !

第1位 (初) 「ア・クワイエット・プレイス」(1,700万ドル)

$50,000,000−(3,508館/$14,253)−$50,000,000

Trailer : A Quiet Place

★RT支持率は評論家 97 % , 観客 87 % / Metacritic スコア 82 / 出口調査の CinemaScore B+

再来年の2020年という直近未来を舞台にし、獲物の居場所を音によって察知するクリーチャーの恐怖を描いた絶対沈黙のホラー「ア・クワイエット・プレイス」を封切ったパラマウント映画が、万人がベタぼめの傑作が驚くべきことに、いきなり、黒字確定の約5,000万ドルのオープニング成績を稼いでくれる見込みになったことを発表しました…！！

TVシリーズ「ジ・オフィス」で知られるお笑い系のジョン・クラシンスキーが映画監督としてメガホンをとるのは、これが3本めの「ア・クワイエット・プレイス」のオープニング成績＝約5,000万ドルというのは、スピルバーグ監督の話題のオタク超大作「レディ・プレイヤー・ワン」が、先週の封切りで稼いだ約4,176万ドル（4,234館）や、「パシフィック・リム・アップライジング」の同成績＝約2,812万ドル（3,708館）を軽々と超えて、「ブラック・パンサー」が叩きだした約2億200万ドル（4,020館）の桁違いの巨額に次ぐ、今年2018年では、2番めのオープニング・ヒットの快挙！！となっています…！！

そして、ホラー映画のジャンルにおいては…、

ホラー映画の封切り成績の歴代TOP 5 ! !

第1位「It（イット）」（2017年） 1億2,340万ドル（4,103館）
第2位「パラノーマル・アクティビティ 3」（2011年） 5,257万ドル（3,321館）
第3位「ア・クワイエット・プレイス」（2018年） 5,000万ドル（3,508館）
第4位「ザ・カンジュアリング」（2013年） 4,186万ドル（2,903館）
第5位「パラノーマル・アクティビティ 2」（2010年） 4,068万ドル（3,216館）

…といった次第で、歴代の第3位に着けるほどの記録になるわけですが、しかし、第1位の「It（イット）」は、モダン・ホラーの帝王として知られるスティーヴン・キングの有名な原作の再映像化ですし、第2位の「パラノーマル・アクティビティ 3」は、人気シリーズの続編映画ですから、それぞれのヒットには、あからじめ根拠のよりどころがあったことを踏まえると、まったく過去に実績のないオリジナルのホラー映画としては、「ア・クワイエット・プレイス」が史上最高の №1 封切りヒット作だ！！と言い切ることができる偉業になってしまいます…！！、しかしながら…、

Movie Clip : Silo

現実に耳に障害を持っているミリセント・シモンズちゃん（「ワンダーストラック」2017年）が演じる聴覚障害の娘リーガンのために、手話で会話をするアボット家が、その習慣によって、クリーチャーから身を守ることができた一方、音が聴こえないということは、つまり、音を立てても、わからない娘の存在は命取りにつながる致命的なものでもある…という矛盾を抱え込んでしまった家族の微妙な関係を描く「親子愛」の絆こそが、けして、ホラー好きではないジョン・クラシンスキー監督のテーマであり、その「ファミリー映画」の要素が高評価をされて、観客の共感を集めたことを踏まえると、必ずしも単に怖がらせることを目的にしたとは言えない作品だけに、それがオリジナルのホラー映画としては史上最高の封切りヒット！！になってしまったのは、ちょっと皮肉かもしれません…？！

Movie Clip : Bathtub